宮の森・北24条通のその先へ

建設が始まってから10年以上経過した2023年8月4日、豊平川に架かる北24条桜大橋が開通し、北24条・宮の森通が4車線で白石区まで延伸されました。

北24条桜大橋開通後の課題

北24条桜大橋の開通により、環状通に架かる環状北大橋、札幌新道に架かる豊水大橋の渋滞解消が期待される一方で、延伸された北24条・宮の森は南7条・米里通との交差点で止まっていることで、この地域で唯一の幹線道路で南7条・米里通の交通量が増加して、新たな渋滞スポットが生じようとしています。

そこで、北24条桜大橋を活かすべく、北24条・宮の森通をさらに延伸するならばどのルートが妥当なのかを考えてみます。なお、今回は地形や地割りを考慮して現実的な路線で考えています。

なお、延伸される北24条・宮の森通の代表幅員は25m、車線数は4車線を想定しています。

A案 13号幹道線と接続

A案 13号幹道線へ接続

北24条・宮の森通を北郷通の13号幹道線の終点辺りに三叉路として延伸し、白石地区や北郷地区や川下地区、山本地区との交通を円滑にします。また、北郷通を通じて厚別通、札幌新道へ交通を分散させることも可能です。

B案 北郷通と接続

B案 北郷通に接続

北24条・宮の森通を北郷通に接続して、白石・北郷地区との交通を円滑化するとともに、環状通を補完する役割も担います。

北24条・宮の森通(の西側)は道道89号札幌環状線として札幌市が管理していますので、環状道路としての一役を担うのは正しい姿かもしれません。

C案 札幌新道と接続

C案 札幌新道へ接続

北24条・宮の森通を札幌新道(国道274号)に接続します。札幌新道で渋滞が常態化している伏古~北郷区間を迂回する役割を重視しています。

道央自動車道の北郷ICに近いことから、北24条・宮の森通と北郷ICのアクセス向上が期待できます。

D案 厚別通と接続

D案 厚別通に接続

北24条・宮の森通を厚別通と接続して環状通を通らずに月寒地区、南郷地区や厚別地区を円滑に往来ができるようにします。

旧月寒川を暗渠にしてその上に北24条・宮の森通を新設が、本音としては丁字路接続ではなく、旧月寒川の流路そのままに、北24条・宮の森通と厚別通を接続するの最善だと思うのですが、現実的には難しそうです。

さらなる延伸を

A案~B案の中で、そこからさらに既存道路を利用しながら地域間の往来の利便性が向上すると思われる案をいくつか考えてみました。

A案+延伸

A案+延伸

A案から南側へ延伸して南郷南1号線と接続します。南郷南1号線はJR白石駅の東側を走るJR線の南北を結ぶ主要道路ですが、道幅が狭くJR線の踏切により、主要道路でありながらも渋滞が多発する区間です。

この南郷南1号線を幅員25mに拡幅してJR線を立体交差化するとともに、北24条・宮の森通と接続し、JR白石駅と札幌ICの接続性を大幅に向上させます。

C案+延伸

C案+延伸

C案から更に東側へ延伸して、川下地区や山本地区を横断してもみじ台通に接続します。接続先の小野幌146号線は幅員25mの4車線として整備されながらも行き止まりとなっている盲腸路線です。

※小野幌146号線と山本通を結ぶ、2車線の道路として山本小野津幌川沿線の整備が始まりました。

川北地区や川下地区、山本地区は広大な市街化調整区域にあるためか、東西や南北を直進できる幹線道路の整備が大きく遅れています。さらに(隣接する江別市を含め)U字に市街化が進んでいるため、東区や白石区と厚別区(江別市の大麻地区)を往来する場合、札幌新道や厚別通、北郷通を大きな弧を描くように遠回りするしかありません。

この道路整備により、厚別地区と東区や白石区の短絡され、厚別通や札幌新道、北郷通への交通集中が大きく改善されると思われます。

最後に

世の中は大物流時代であり、これまで以上に道路の重要性が増しています。特に札幌市は豪雪地帯であるため、車道の車線数(または幅員)がとても重要であり、夏場の交通量だけで車線数を決定すると、札幌市の除雪方式の甘さから、冬場は道路が大渋滞してしまいます。

近年は札幌市に隣接する北広島市や江別市、石狩市で工業団地の造成が活発になっており、大型物流倉庫の立地も急増中です。

10年以上かかってようやく開通した北24条桜大橋ですが、橋だけ架けて終わりではなく、北24条桜大橋を活かす道路づくりが急がれます。

※地図は、地理院タイル(淡色地図)を使用しています。
https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html

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