大通東1再開発を考える

大通東1再開発の構想発表からしばらく経ちますが、再開発ビルはホテル、オフィス、バスターミナル、商業施設からなる高さ123m、地上26階地下2階、延べ床面積9万6700m²の規模で計画されています。

大通東1に再開発ビル 約10万m²、総事業費500億円超
https://e-kensin.net/news/107742.html

今回は記事にあった平面図から大通東1再開発の予想イメージを作成してみました。

各施設の規模は決まっていませんので、ホテルは地上16階地下1階建て(1階~2階は商業施設、ホテル3階~16階)、オフィスは地上26階地下2階建て(オフィスは3階~26階)、商業施設は地上8階地下2階(オフィスと商業施設の地下2階は駐車場)と仮定してイメージを作成しています。

全体イメージ

再開発ビルは大通駅コンコースや地下鉄バスセンター前駅と直結することで地下からアクセスすることも可能です。また、オフィス、ホテル、商業施設、バスターミナルの2階は共用フロアとし、北西角のホテルから南側の商業施設の南北方向、ホテルとバスターミナルの東西方向をモール状とすることで、地上2階レベルでの東西南北の動線を確保します。

北西角のイメージ

現在の北1条通の歩道はとても狭く歩きにくいですが、再開発ビルは歩道から大きくセットバックすることでゆとりあるオープンスペースが誕生します。オフィスビルのエントランスは複数ありますが、北東角をメインエントランスとすることで、都心が広がりつつある東側に人の流れを誘導します。

北東角のイメージ

バスターミナルは3レーンから4レーンと想定していますが、ひとまず3レーン12バースで考えました。現在の中央バスターミナルは10バースなので現在より規模は大きくなっていますが、隣接するバスセンターが廃止されるので4レーンとなる可能性もあります。

バスターミナル出口のイメージ

商業施設は地上8階地下2階、高さ約40mで想定しています。今回は全面ガラスカーテンウォールとしていますが、実際にこのような設計に考えにくいのでイメージとしてとらえて下さい。大通東1再開発は既存仲通を廃止して約1.8haの超大街区として再整備されますが、大通公園の延長線上の南側は緑地として整備されると考えています。

南東角のイメージ

Google Earthにインポートして大通東1再開発ビルがどのように見えるかを確認してみます。データ上、オフィスビルの高さはシティータワー札幌大通よりも約10m低いですが、屋上階までガラスカーテンウォールで覆うことであまり差は感じられないと思われます。

Google Earthに取り込んだイメージ

駅前通から大通公園眺望がどのように変わるか見てみます。既にシティータワー札幌大通があるため感覚として大きな眺望の変化はありません。もし、大通東1再開発のオフィスが北1西1再開発で誕生したさっぽろ創世スクエアのように南北に細長いビルであれば大きな問題となった可能性があります。

Google Earthによる大通公園からの眺望

大通東1再開発の手前となる大通西1街区ではNHKの解体が始まっています。この大通西1も北1西1、大通東1、大通西1を再開発する「札幌創世1.1.1区」地区の1つであり、近い将来は市役所建て替えで同程度のビルが建設される可能性があります。

大通東1再開発は早くて2029年の開業を目指すということですが、既にスケジュールが1年近く遅延しています。このまま遅れると2031年頃の開業になることも考えられます。オフィスビルが不足している札幌といえ、中規模オフィスビルの竣工も増えていますし、2029~2030年にかけて北4西3、北5西1に200mクラスの大規模複合ビルの竣工により供給過剰になる恐れもあります。このまま1年、2年動きがなければオフィスの床を減らす可能性が出てくるかもしれません。

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