北5東1、北6東1再開発を考える

北5西1・2では「札幌駅交流拠点北5西1・西2地区再開発基本構想」により約250mの再開発ビル計画が進められており、環境アセス中盤まで進んでいます。

札幌駅交流拠点北5西1・西2地区再開発基本構想(本書)
https://www.city.sapporo.jp/kikaku/downtown/sapporoeki/documents/00_zenpen.pdf

基本構想では北5西1・2 街区を先導プロジェクト地区、創成川通(石狩街道)を挟んだ北5東1街区を事業計画地区(地権者等による事業化検討の機運が高まっている街区)として定義しています。

今回は北5東1再開発の数年後に北6東1再開発が行われるとしてメージを勝手に考えてみました。

北5東1街区の再開発で重要なのは創成川通を跨いで北5西1から東1に建設される新幹線ホームの存在です。現在の構想では北5東1に新幹線の改札が設置されるかどうか微妙な状況ですが、今回は高架下駅舎ではなく独立した駅舎も建設されるという前提で考えています。

創成川西側の札幌駅周辺は地下街や地下通路、地下歩行空間が広域に整備されていますが、東側は地下通路が整備されていません。 北5西1・西2地区再開発基本構想 によると北5西1・2再開発ビルから北5東1へ地上2階レベルでの接続が検討されているようです。

今回は北5東1再開発ビルと北6東1ビルを連絡通路で接続し、北6東1再開発ビルを起点として再開発計画が進む北6東2街区、再開発の検討が進む北7東1街区を空中歩廊で接続する計画で考えています。

北5東1再開発ビルと北6東2再開発ビルを連絡通路で接続するには、新幹線ホームよりも高い位置で接続する必要があるので、少なくとも地上20m以上となるので地上5階での接続としています。

容積率などは一切考慮していませんが、北5東1再開発ビルは地上28階高さ約146m 商業施設・駅舎・オフィスの複合ビル、北6東1再開発ビルは地上35階高さ約165m 商業・オフィス・ホテルの複合ビルとしています。

北5東1ビルは商業施設がメインとなっており、低層階は全面にガラスカーテンウォールを配置して圧迫感を軽減させています。

北5東1と北6東1再開発ビルにより東2丁目通の印象はとてもスッキリした印象になります。東3街区にはマンションが存在していることからプライバシーの配慮も必要になってくるでしょう。

東2丁目側は新幹線ホームの東端にあたることから、一般車の車寄せ、待合室、売店、飲食、改札からなる新幹線駅舎を考えてみました。再開発ビルと駅舎は内部で接続されています。

駅舎4階には改札が設置され、新幹線ホーム2階の乗車待合室に接続されます(しつこいようですが、現在はこのような計画はありません)。北6東1再開発ビルと北5東1再開発ビルは地上5階の連絡通路で結ばれるので北6東1ビルからダイレクトに新幹線に乗車することが可能です。

新幹線ホームが実際どこの位置に建設されるのか資料を調べて新幹線ホームをイメージしてみました。ホーム柵やエスカレーター、エレベーターは描いていませんが、ホームの広さは概ねこのような感じなるのではないかと思われます。

実際は在来線高架と新幹線高架はそれぞれ独立した躯体になると思われますが、ここでは高架躯体が北5東1街区にどの程度張り出すのか位置関係を把握する目的で新幹線の軌道だけを書きました。資料によると在来線の緩いカーブの内側に新幹線ホームを直線に配置するので下りホームの東端と西端は絞られ幅員は約4~6m程度となるようです。

これも在来線の軌道を描いていないのでとても違和感がある絵となっていますが、計画では新幹線ホームの西端から在来線への連絡橋が建設されます。この連絡橋は当初計画よりも幅員が広くなるようです。

現実の北5西1街区の高架下には駅舎が整備される計画となっていますが、北5東1街区の高架下全体をどのように利用するのか資料を探しましたが見つけられませんでした。おそらくは、在来線高架下と新幹線高架下を一体で再整備する方向なると思われます。今回は新幹線高架により鉄道高架側道1号線は廃止される想定で北5東1再開発ビルを配置しています。

北6東1は再開発の計画がある北7東1街区、再開発が動き出した北6東2街区や東3街区において、とても重要な役割を担っていると感じています。

創成イースト地区にこれから大規模な地下歩行ネットワークを整備していくことは難しいと思われますが、新幹線駅の延伸効果を鉄東地区に広げていくには、北5東1再開発ビルと連絡通路で接続された北6東1再開発ビルをハブとして北7東1街区、北6東2街区、北6東3街区と空中歩廊により接続することが重要だと考えます。

北5東1再開発ビルとの連絡通路は地上5階レベルでの接続となりますが、2階から5階への人の流れがあることで商業施設にも人の流れができることを期待しています。北6東2街区へ延びる空中歩廊は北6東3で再開発中のカレス札幌医療センターまで接続することで冬季間でも快適に通院することも可能になります。

北5東1再開発ビルと北5西1・2再開発ビルとの接続が実現されれば、地下鉄や在来線から一度も屋外に出ることなく東側大型再開発地区を結ぶ歩行者ネットワークが形成されます。

在来線高架面した南面は大胆なオープンスペースを設け、南側にオフィスへのエントランス、ホテルのエントランスと車寄せを配置します。ホテルは新幹線駅とも直結という利点を活かしたハイブランドホテルとなります。

東2丁目に面するビル東面は車寄せや地下駐車場の出入口となりますが、北6東2街区、北7東1街区との空中歩廊と接続されたプロムナードにより歩行者の安全も確保しています。

現実の再開発により北6東2街区の北東角が広場化されるため、東2丁目側にはゆとりのある空間が誕生することになります。

北7東1街区にも空中歩廊が延びることを想定しています。あわゆくば、現実で工事が行われている東豊線さっぽろ駅と地下歩行空間で結ばれる北8西1再開発と北8東1街区が空中歩廊で結ばれ、北6東1街区から延びる空中歩廊とが接続されればと考えています。

ここまで北5東1再開発、北6東1再開発を勝手に考えてきましたが、この再開発を考える上で最後まで悩んだのが高架側道についてです。新幹線ホームは高架側道1号線上に建設される予定なので 高架側道1号線は廃止するものと思われますが、新幹線ホーム建設の影響を受けない鉄道高架側道3号線(北6条通の名残)を廃止することで北5東1と北6東1街区が一体化され、より大きな効果が発揮できるのではないかと考えました。

最終的は鉄道高架側道3号線は残す方向としましたが、もし鉄道高架側道3号線が廃止されれば地上5階の連絡通路も、北5東1の独立した駅舎も不要となり、創成川通の北5条・北6条の両方に駅前広場を配置することも可能になるはずです。

現実に北5東1 街区と北6東1街区の再開発機運が高まり北5・6東1再開発となれば、そのポテンシャルは高く北5西1・2再開発にも負けない再開発になることは間違いありません。

次回は北5・6東1再開発が一体再開発された場合のイメージを考えてみたいと思います。

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